日本の全体の人口は減少していきますが、すべてのエリアで減少するわけではありません。人口は都心部に集まり、地方の人口はさらに減少する傾向にあります。(※下記補足資料:「日本の人口減少と都市部への人口集中について」参照)そのため、投資利回りが見込まれる都市部の不動産投資は活況ですが、地方の不動産には投資資金が集まりにくいという課題がありました。
そこで、不動産ミックでは、新たな取組として、不動産を活用したクラウドファンディングに注目しました。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、資金を調達したい人がプロジェクトを公開し、不特定多数が支援を行うシステムのことです。
クラウドファンディングは「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語です。この組み合わせ通り、資金調達に幅広く多くの人が関われるようになったのがクラウドファンディングです。
近年では、インターネットを媒介にすることにより不特定多数(=「群衆(クラウド)」)から早く、広く出資を募ることが可能となりました。
不動産クラウドファンディング「ハローイノベーション」を活用
今回の不動産クラウドファンディングでは、【ハロー!RENOVATION(運営:株式会社エンジョイワークス)】というプラットフォームを活用しています。このプラットフォームを活用した、空き家や遊休不動産の活用は、2023年3月に発表された「地域価値を共創する不動産業アワード(国土交通省)」にてアワード大賞を受賞しており、これからの全国各地に点在する空き家問題の解決手段として大きな注目を集めています。
静岡県での第1号ファンドとして、静岡県掛川市の中古住宅にて、クラウドファンディングを活用した、空き家再生事業を開始!
https://hello-renovation.jp/renovations/24262
【補足資料】
「日本の人口減少と都市部への人口集中について」都市部への人口集中
国連の調査によると、世界の都市圏の人口割合は年々増加傾向にあり、都市人口は2015年の約40億人から2030年に50億人を超え、2040年には60億人まで増加すると推定されている(図表1)。中でも東京の都市人口は2025年まで世界第1位の予測となっており、埼玉、千葉、神奈川を含む東京圏には日本の総人口の約3割が居住する注1など、我が国の都市への人口集中の度合いは世界の中でも特に高くなっているといえる。
「総務省 情報通信白書令和2年版」より引用
(注1)総務省(2019)「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成31年1月1日現在)」
(注2)United Nations “World Urbanization Population Prospects 2018”(https://population.un.org/wup/)
人口移動の状況(都市圏別の人口移動の状況)
1950年代以降の人口移動の動向を見ると、高度経済成長期には三大都市圏に流入していたが、1970年代に入ると、大都市圏への人口流入は沈静化した。大阪圏や名古屋圏では、1970年代半ばに転出超過注3に転じ、それ以降おおむね横ばいで推移している。東京圏については、バブル経済崩壊後の一時期を除いて、転入超過注4が続いている。2018年(平成30年)には転入超過が13.6万人となり、東京圏には日本の人口の29%を占める約3,700万人が住むなど注5、東京圏に人口が一極集中している(図表2)。2018年の東京都の出生率は1.20と全国最小であり、東京一極集中の結果、更に人口減少を加速させるおそれがある。
「国土交通白書 2020」より引用
(注3)転入者数より転出者数が多い状態
(注4)転出者数より転入者数が多い状態
(注5)総務省「人口推計(2018年10月1日現在)」より